中華街の手相占い雨のマリン

2009年05月04日

ずっと夢を見て 安心してた 僕は

  キヨシローが死んだ。5月2日あたしの誕生日だった。
 RCサクセションなんて大人びた曲、聴けなかった小学生か中学生の頃、TIMERSの「デイ・ドリーム・ビリーバー」に理屈抜きで惹きつけられてCDを買った。

 あたしが19の頃に、そう高校卒業したばっかの年で、キャンパスライフとやらに浮かれて、なんにも怖いものなんかなかった頃、カラオケでバカ騒ぎして、浪人して入学した年上の同級生はよく「雨あがりの夜空に」を歌ってた。初めて北海道という土地を飛び出した、あの時代の、なんとも言えない空気を思い出す。寂しさと強がりと、それを吹き飛ばすような明るさと浅はかさ。

 寝転がって「トランジスタ・ラジオ」を聴いていたら、あれ?何でだろう?涙が出て来たよ。
 なんでこうも鮮やかに、音楽は、ここに在るんだ。あの頃は存在を想像もしなかったパソコン、という機械の、スピーカーから、いきいきとしたキヨシローの声が聞こえてくる。
人は死んでも死なないんだな。
 死は哀しみじゃなく、通過するのみで、何も、たぶんなんにも変りはしないんだな。


at 12:44│Comments(0) 音楽 

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